2009年02月17日

その場基本は技ではない

空手における「その場基本」と呼ばれる定位置での突き蹴り受けの動作は、技ではありません。
このような言い方をすると「何をバカな」と思われる方もいるかもしれません。

しかし、よく考えて見ましょう。

例えば柔道の基本の練習とは、背負い投げや体落しという「技」を対人稽古で練習することです。これを何度も繰り返す練習を「打ち込み」といいます。
この対人練習において技の「崩し、作り、掛け」を習得することを目的としています。
柔道では、相手に技を掛ける練習のことを基本としています。

空手の「その場基本」は単独動作なので、間合い、威力、タイミングなどは練習できません。
従って、相手に技をかける練習ではありません。

その場基本とは、技の構成要素の一部であるパーツを作るための練習です。
久保田先生は、「所作」という言葉で説明していました。

他の武道と空手では「基本が大事」という意味において、差があること認識しなければならないと思います。

柔道において乱取りで技が掛からなくなったら、基本練習である「打ち込み」をして技を調整しますが、空手では、組手が不調だからといって、その場基本をやっても組手に直接つながることはありません。

その場基本は、本土において初心者用に作られた練習方法です。


初期の唐手の本では、型を基本とし組手(受け外し)を応用とした記述があります。

型は前著で説明したように、基本をつなげたものではなく、複数の動作が一つの技となっているので、分解が柔道でいうところの技となります。
従って、空手における技の練習ということは、分解を二人で練習することです。

マキワラ練習は、突き蹴りに「間合い」「威力」「運足」などを加味できるので、技の練習に近い方法と考えてもいいのではないでしょうか。

また、競技組手を前提としていうならば、二人でのコンビネーション練習である約束組手が「技」ということになります。
posted by 桧垣源之助 at 19:01| 東京 ☀| Comment(3) | TrackBack(0) | 上達論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
桧垣先生、はじめまして。 和尚と申します。 その場基本が技ではない! びっくりです。 そして、解らなくなってしまいました。 何がかと言うと独りでの練習方法です。 練習相手がいない為、練習を独りで行います。 その場基本を少しでも多く鍛練する事で技が身に着くと思っておりました。 もし、よろしかったら独り稽古に対する先生の考えをお聞かせ頂けませんでしょうか。 お願い致します。
Posted by 和尚 at 2009年05月02日 00:06
和尚さん、こんにちは。
その場基本は、記事に書いたとおり、技ではなく、技を構成するパーツです。
しかし、その場基本を軽視しているのではありませんので、誤解のないようにお願いします。

私も長い間、一人稽古でやっていました。

一人稽古でも、その場基本はやっていましたが、どちらかというとウォーミングアップ的な位置づけでした。

技の練習をするのであれば、「受け+突き」とか「ステップ+突き、蹴り』というように、実際に使う想定でやるようにしていました。

また、型の分解を一人で練習するには、掛ける方だけでなく、掛けられる方をやっていました。
まぁ、他人が見ると、多分変でしょうが・・・・・・

あとよくやる一人稽古は、マキワラとチーシー、サーシーです。

空手の稽古ではありませんが、個人的にランニングは好きです。
前はよく、トレイルランニングに行っていましたが、最近は時間が取れないですね。
Posted by 桧垣源之助 at 2009年05月02日 12:07
ありがとうございます。 実際の場面を想定した稽古を重点的にやってみようと思います。 『やられる側の稽古』これは今まで考えてなかったです。 凄いことを教えて頂いた気がしています。 早速、毎日のメニューに組み込みます! ありがとうございました。
Posted by 和尚 at 2009年05月02日 21:46
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